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アラゴナイト

鉱物

CaCO3

別名: 霰石(あられいし)

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説明

アラゴナイトは、炭酸カルシウム(CaCO3)の斜方晶系鉱物である。方解石と同じ化学組成を持つが、結晶構造が異なるため、物理的性質も異なる。通常、白色、無色、灰色、黄色、緑色、青色、ピンク色など多様な色を示す。特徴的なのは、針状、柱状、繊維状、または擬六角板状の結晶を形成することである。特に、3つの結晶が120度の角度で交わる三連晶(擬六角形)はアラゴナイトの識別の重要な特徴となる。モース硬度は3.5-4と方解石よりやや硬く、比重も2.95と方解石(2.71)より大きい。塩酸に泡を立てて溶解する。

識別方法

色
無色、白色、灰色、黄色、緑色、青色、ピンク色、紫色、褐色など多様。
光沢
ガラス光沢から樹脂光沢、真珠光沢。
組織
結晶集合体は、針状、柱状、繊維状、塊状、豆状、ブドウ状など多様。
結晶形
斜方晶系。針状、柱状、板状、擬六角板状の三連晶(偽六方晶)が特徴的。鍾乳石や石筍、洞窟真珠、花状アラゴナイト(フロス・フェリ)など、多様な形態で産出する。
劈開
一方向に明瞭な劈開({010}に完全)。方解石の三方向の劈開とは異なる。
地質環境
熱水鉱床、温泉沈殿物、洞窟内の鍾乳石・石筍、蛇紋岩中の脈、堆積岩中の続成作用、火山岩の空隙、生物起源(貝殻、サンゴ、真珠)など。

重要な事実

  • 硬度: 3.5-4(モース硬度)
  • 比重: 2.95
  • 結晶系: 斜方晶系
  • 色: 無色、白色、灰色、黄色、緑色、青色、ピンク色、紫色、褐色など
  • 光沢: ガラス光沢から樹脂光沢、真珠光沢
  • 透明度: 透明から半透明
  • 断口: 貝殻状断口から不規則な断口
  • 劈開: {010}に完全
  • 組成: 炭酸カルシウム (CaCO3)

クイックチェック

  • 色: 無色、白色、灰色、黄色、緑色、青色、ピンク色など
  • 光沢: ガラス光沢、樹脂光沢、真珠光沢
  • 条痕: 白色

物理的特徴

  • 晶癖: 針状、柱状、繊維状、板状、擬六角板状の三連晶、塊状、豆状、ブドウ状、鍾乳石状、花状(フロス・フェリ)
  • 劈開の種類: 一方向に完全な劈開({010})
  • 断口の種類: 貝殻状断口から不規則な断口
  • 靭性: 脆い
  • 光沢の種類: ガラス光沢、樹脂光沢、真珠光沢

生成

アラゴナイトは、炭酸カルシウム(CaCO3)の多形の一つであり、常温常圧下では方解石(Calcite)がより安定な結晶構造を持つ。しかし、特定の条件下、例えば高マグネシウム濃度の水溶液中(海水など)、高圧下、または特定の生物学的プロセス(貝殻、サンゴ、真珠など)によって形成される。熱水鉱床、温泉沈殿物、洞窟内の鍾乳石・石筍、蛇紋岩中の脈、堆積岩中の続成作用、および火山岩の空隙など、多様な環境で産出する。

用途

アラゴナイトは、その美しい結晶形から鉱物コレクターに人気がある。また、水質浄化材(特に硬水軟化)、土壌改良材、セメント原料、そして一部の宝飾品(真珠やサンゴの主成分として)としても利用される。生物起源のアラゴナイトは、古環境研究における重要な指標鉱物でもある。

年代分布

地質学的時代を通じて形成されるが、特に新生代以降の堆積物や熱水鉱床に多く見られる。

見つかる場所

スペイン、アラゴン地方

アラゴナイトの名称の由来となった地域であり、美しい結晶が産出する。

チェコ共和国、ホラ・スヴァティー・ヴァーツラヴァ

特徴的な花状アラゴナイト(フロス・フェリ)の産地として有名。

スロバキア、オフトンスカ・アラゴナイト洞窟

世界でも珍しいアラゴナイトのみで形成された洞窟で、美しいアラゴナイトの結晶が見られる。

メキシコ、ナイカ鉱山

巨大な石膏の結晶で有名だが、アラゴナイトも産出する。

日本

各地の温泉沈殿物、蛇紋岩地帯、鍾乳洞などで産出する。例えば、山口県の秋芳洞など。

発見のコツ

酸による反応

希塩酸(10%程度)を滴下すると、方解石と同様に二酸化炭素の泡を発生させて溶解する。この反応は炭酸塩鉱物の識別に有効である。

結晶形と劈開

アラゴナイトは斜方晶系であり、針状、柱状、または擬六角板状の三連晶を形成することが多い。劈開は一方向に明瞭である。方解石の菱面体劈開とは異なるため、この点で区別できる。

比重と硬度

方解石よりもやや硬く(モース硬度3.5-4)、比重も大きい(2.95)。これらの物理的性質の差も識別の助けとなる。

紫外線蛍光

一部のアラゴナイトは、紫外線(特に短波長紫外線)の下で蛍光を発することがある(白色、黄色、ピンク色など)。

類似の岩石

方解石

Calcite

別名: カルサイト

ドロマイト

Dolomite

別名: 苦灰石

菱苦土石

Magnesite

別名: マグネサイト

学術分類

鉱物クラス
炭酸塩鉱物
グループ
アラゴナイトグループ
結晶系
斜方晶系
化学式
CaCO3
組成
カルシウム (Ca) 40.04%、炭素 (C) 12.00%、酸素 (O) 47.96%(理論値)

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